Windows 10,11

Windowsの起動が遅い・動作が重い時の対処方法

Windowsの起動が遅い動作が重い時の対処方法の紹介です。Windows10、Windows11で起動や動作が遅くなる原因はさまざまです。本記事では、ディスクの空き容量、自動起動・常駐するアプリ、システム設定の3つの項目に、Windowsが遅くなる要因の対処方法を紹介します。

Windowsの起動が遅い

対象OS Windows 10、Windows 11

Windowsの起動が遅い・動作が重いの対処方法

Windows Updateや、PCのセキュリティスキャンなどの処理により、Windowsの動作が一時的に遅くなる場合もありますが、常に起動や動作が遅い場合は、PCに何らかの問題が発生している可能性があります。PCの起動や動作を遅くする要因には、次のようなものがあります。

【Windowsの起動が遅い・動作が重いときの主な原因】

  • - ディスクの空き容量が極端に少ない
  • - 物理メモリが不足している
  • - Windows起動時に自動で起動するアプリが多い
  • - バックグラウンドで動作する(常駐)アプリが、CPU・メモリを消費して負荷をかけている
  • - Windowsが不安定になっている
  • - PCのスペック(性能)が低い
  • - PCがウイルスやマルウェアに感染した...など

本記事では、ディスクの空き容量が少ない時の対処方法やスタートアップ・常駐するアプリの停止、システムの最適化などの対処方法を中心に紹介します。

関連Q&A Microsoft Defendrで検出されたウイルスを駆除する リンク

1. ドライブの空き容量を確保する

システムやアプリが安定して動作するためには、ストレージデバイス(ハードディスクやSSDなど)に十分な空きが必要です。このステップでは、不要なファイルやアプリを削除して、ドライブの空き容量を確保する手順を紹介します。(空き容量が十分にある場合は、この手順をスキップしても構いません)

ドライブの空き容量はどのくらい必要?

ディスク容量で特に重要なのは、システムがインストールされたCドライブの空き容量*1です。 PCの仕様や使用状況により違いはありますが、空き容量がCドライブ全体の1割以下(または15GB〜20GB以下)*2を割り込むと、Windowsの起動が遅くなったり、動作が重くなる可能性があります。

ドライブの空き容量を確認し、空きが少ない場合は、本ステップを参考にドライブの空き容量を確保してください。

【Cドライブの空き容量の確認方法】
  • エクスプローラーエクスプローラーのアイコンをクリックして起動します。
  • ナビゲーションウインドウ(エクスプローラーの画面左枠)にある[PC]をクリックします。
  • 表示されたCドライブの空き容量*3を確認します。
  • *1一時ファイルや仮想メモリをCドライブ以外に確保している場合、該当のドライブも空き容量を確保する必要があります。
  • *2Windows Updateによる更新プログラムの適用や動画編集アプリの実行時は、それ以上の空き容量が必要になる場合があります。
  • *3ドライブの容量は、ドライブの空き容量/ドライブ全体の容量 で表示されます。空きが少なくなると、ドライブの容量を示す棒グラフは赤色になります。
  • ドライブの空き容量

    関連サイト(外部)

    Windows で PC のパフォーマンスを向上させるためのヒント(マイクロソフト) 外部リンク

    ディスククリーンアップを使用して不要なファイルを削除する

    ディスククリーンアップは、Windows10・11に標準でインストールされているメンテナンスツールです。ディスククリーンアップを使用すると、不要なファイルを簡単な手順で削除することができます。

    1. スタートボタンスタート]>[Windows管理ツール]とクリックします。

      *Windows11の場合は、[スタート]>[すべてのアプリ]>[Windowsツール]とクリックしてください。

    2. [ディスククリーンアップ]をクリックして起動します。
    3. [システムファイルのクリーンアップ]ボタンをクリックします。
      ディスククリーンアップ
      [システムファイルの…]をクリックします。
    4. 削除したいファイルの項目をクリックして、チェックをつけます。
      削除するファイル
      項目にチェックをつけます。
    5. ヒントヒント: この項目にチェックをつけたら良いか分からない場合は、下記リストのファイルを削除するか、こちらのQ&A リンク を参考に削除するファイルを選択してください。

      • 【削除した方が良いファイル一覧】
      • - インターネット一時ファイル:Internet Explorerでキャッシュされた一時ファイルです。
      • - ごみ箱:ごみ箱に削除されたファイルです。削除するとごみ箱内のファイルは完全に削除されます。
      • - 一時ファイル:実行されたアプリにより作成された一時的なファイルです。

      関連Q&A ディスククリーンアップ で不要なファイルを削除する(Windows10・11) リンク

    6. 削除するファイルを選択したら、[OK]ボタンをクリックします。
      ディスククリーンアップ ファイル選択後
      [OK]ボタンをクリックします。
    7. 確認メッセージが表示されたら[ファイルの削除]ボタンをクリックします。
      これらのファイルを完全に削除しますか?
      [ファイルの削除]ボタンをクリックします。

    関連Q&A Microsoft Edgeのキャッシュクリア(削除)手順 リンク

    ヒントヒント: デスクトップにたくさんのアイコンを置くと、デスクトップの読み込みに時間が掛かり、パフォーマンスが低下します。PCへの負荷を軽減するためにも、デスクトップには必要アイコンのみ配置してください。

  • 下記の例を参考にデスクトップアイコンを整理してください。
  • - デスクトップに保存された不要なファイル(アイコン)を削除する。
  • - ファイルをドキュメントやピクチャなど、別のフォルダーへファイルを移動する。
  • - デスクトップにサブフォルダー*を作成してファイルを移動する。
  • *デスクトップ内に作成したサブフォルダーにファイルを移動することでも、デスクトップの表示パフォーマンスは改善します。

    最適化(デフラグ)は実行した方が良いですか?

    PCに接続されているドライブがハードディスクで、ファイルの断片化が進んでいる場合は、最適化を実行してください。最適化(デフラグ)は、Windows標準のメンテナンスツールのひとつです。デフラグによるファイルの断片化を解消することで、ファイルの読み書きのパフォーマンスを改善することができます。 尚、ストレージがSSDの場合は、手動で最適化を実行する必要はありません。SSDで最適化を実行すると、削除したファイルが使用していたデータ領域を完全に解放するTRIMコマンドの処理が行われます。この処理により、データ領域上書き時の処理を減らし、ファイルの書き込みパフォーマンスが向上しますが、効果は限定的です。

    【最適化(デフラグ)の方法】
    • [スタート]>[Windows管理ツール]*とクリックします。
    • [ドライブのデフラグと最適化]をクリックします。
    • Cドライブを選択して、[最適化]ボタンをクリックします。

    3. システムの設定を最適化する

    視覚効果の無効化やシステムメモリーの割り当てを変更して、Windowsの起動が遅い・動作が重い症状を改善します。

    Windowsの視覚効果を無効にする

    ウインドウやスタートメニュー、フォントなどの視覚効果を無効にして、画面の描画処理にかかる負荷を軽減させます。(画面はWindows10ですが、Windows11でも手順は同じです)

    1. [スタートスタートボタン]ボタンを右クリックして、メニューの中から[システム]をクリックします。
      右クリックメニュー
      [システム]をクリックします。
    2. 関連設定*の項目にある[システムの詳細設定]をクリックします。
      システム
      [システムの詳細設定]をクリックします。

      *Windows11の場合は、関連リンクの中に[システムの詳細設定]あります。

    3. パフォーマンスの項目にある、[設定]ボタンをクリックします。
      設定をクリック
      [設定]ボタンをクリックします。
    4. パフォーマンスオプションが開いたら、[パフォーマンスを優先する]をクリックします。
      パフォーマンスオプション
      [パフォーマンスを優先する]をクリックします。
    5. [OK]ボタンをクリックします。
      OKをクリック
      [OK]ボタンをクリックします。

    システムリソースの割り当てを変更する

    演算処理に割り当てられるCPUのリソースを、実行中のアプリに優先して割り当てるように設定します。(既定では[プログラム]に割り当てられています)

    1. [スタートスタートボタン]ボタンを右クリックして、メニューの中から[システム]をクリックします。
      右クリックメニュー
      [システム]をクリックします。
    2. 関連設定*の項目にある[システムの詳細設定]をクリックします。
      システム
      [システムの詳細設定]をクリックします。

      *Windows11の場合は、関連リンクの中に[システムの詳細設定]あります。

    3. パフォーマンスの項目にある、[設定]ボタンをクリックします。
      システムの詳細設定
      [設定]ボタンをクリックします。
    4. パフォーマンスオプションが開いたら、[詳細設定]タブをクリックします。
      パフォーマンスオプション
      [詳細設定]タブをクリックします。
    5. プロセッサのスケジュールにある[プログラム]を選択します。
      プロセッサのスケジュール
      [プログラム]を選択します。
    6. [OK]ボタンをクリックして、ウインドウを閉じます。
      OKをクリック
      [OK]ボタンをクリックします。

    Windowsサービスアプリについて

    Windowsサービスアプリは、システムブート時に自動的に読み込まれ、ユーザーインターフェースを表示せずに起動します。下記のリストを参考に、利用していない または 利用頻度の低いアプリ のチェック項目を解除してください。(表示される項目は環境により異なります)

    マークのついた項目は、セキュリティ関連アプリのため、停止は非推奨です。

    Windowsサービスアプリ名 サービスの概要
    Bonjourサービス iTunes関連のサービスです。(ネットワーク上のApple製デバイスを検出します)
    Google Chrome Elevation Service(GoogleChromeElevationService) Google Chrome関連のサービスです。
    Google Update サービス(gupdate) Google DriveなどのGoogleアプリ関連のサービスです。
    Google Update サービス(gupdatem) Google DriveなどのGoogleアプリ関連のサービスです。
    Leawo CdRom Device Access Agent Service Leawo関連のサービスです。(Leawo関連アプリでディスクを制御します)
    McAfee Activation Service McAfee関連のサービスです。
    McAfee AP Service McAfee関連のサービスです。
    McAfee CSP Service McAfee関連のサービスです。
    McAfee firewall Core Service McAfee関連のサービスです。
    McAfee Module Core Service McAfee関連のサービスです。
    McAfee PEF Service McAfee関連のサービスです。
    McAfee Service Controller McAfee関連のサービスです。
    McAfee Validation Trust Protection Service McAfee関連のサービスです。
    McAfee WebAdvisor McAfee関連のサービスです。
    Platinum Host Service ウイルスバスター関連のサービスです。
    Steam Client Service Steam(ゲーム配信・コミュニケーションアプリ)関連のサービスです。
    TmWscSvc ウイルスバスター関連のサービスです。
    Trend Micro Solution Platform ウイルスバスター関連のサービスです。
    Trend Micro Activity Data Service ウイルスバスター関連のサービスです。

    スタートアップアプリについて

    スタートアップアプリは、ログイン時に自動で読み込みがされるアプリです。下記のリストを参考に利用していない または 利用頻度の低いスタートアップアプリを停止してください。(表示される項目は環境により異なります)

    マークのついた項目は、セキュリティ関連アプリのため、停止は非推奨です。

    スタートアップ アプリ アプリの概要
    Google Drive Google Driveのアプリです。
    iCloud Drive iCloud Driveのアプリです。
    iCloud キーチェーン iCloud関連(パスワードの同期)のアプリです。
    iCloudのInternet Explorerブックマーク iCloud関連(ブックマークの同期)のアプリです。
    iCloud共有アルバム iCloud関連(写真の共有アルバム)のアプリです。
    iCloud写真 iCloud関連(写真)のアプリです。
    iCloud状況ウインドウ iCloud関連のアプリです。
    iTunes Mobile Deviceヘルパー iTunes関連のアプリです。
    iTunesヘルパー iTunes関連のアプリです。
    McAfee Activation Service McAfee関連のアプリです。
    McAfee AP Service McAfee関連のアプリです。
    McAfee CSP Service McAfee関連のアプリです。
    McAfee firewall Core Service McAfee関連のアプリです。
    McAfee Module Core Service McAfee関連のアプリです。
    McAfee PEF Service McAfee関連のアプリです。
    McAfee Service Controller McAfee関連のアプリです。
    McAfee Validation Trust Protection Service McAfee関連のアプリです。
    McAfee WebAdvisor McAfee関連のアプリです。
    Microsoft Edge Edgeのスタートアップブースト、Edgeバーを起動します。
    Microsoft OneDrive OneDriveの同期を管理するアプリです。
    Microsoft Teams Microsoft Teams(コミュニケーションアプリ)を常駐させます。
    Platinum user session agent ウイルスバスター関連のアプリです。
    Spotify Spotify(音楽アプリ)を常駐させます。
    Skype Skype(コミュニケーションアプリ)を常駐させます。
    Trend Micro Client Session Agent Monitor ウイルスバスター関連のアプリです。
    Windows Security notification icon Windowsセキュリティの通知をします。
    ターミナル Windows起動時にターミナルを起動します。
    スマートフォン連携 Androidスマートフォンと連携して通知などを受け取ります。

    関連Q&A デフラグ でディスクを最適化する(Windows10・11)リンク


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