flags(試験運用版の機能)とは?
Chromeには、多くの隠された機能(試験運用中の機能)が存在します。これらのflags(フラグ)を有効にすることで、標準設定では利用できない実験的な機能を試すことができます。flagsの中には、実用性が高く、便利なものも含まれています。これらの機能を有効にするには、flagsの設定ページを開く必要があります。表示されたリスト内のプルダウンメニューから、Enabled(有効)あるいはDisabled(無効)を選択し、状態を切り替えるだけで設定を行うことができます。
ただし、flagsのページは全て英語表記で、その説明も省略されることが多いので注意が必要です。本記事の内容を参考に、試してみたいflagsを見つけてみてください。
Chromeの試験運用版の機能で出来ること

flagsを有効にすることで、Chromeに実験的に実装された先進的な機能をいち早く試すことができます。

flagを利用するには、アドレスバーに chrome://flags/ と入力し、表示されたページで、機能を個別に有効化できます。

機能が期待したものではなかったり、動作が不安定になった場合は、いつでも無効またはリセットできます。
公開日:
2022/05/14 ・
最終更新日:
2023/07/30 ・
著者:まきばひつじ ・
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操作方法
本記事では、多数用意されたflagsの中から、おすすめの機能をいくつか紹介しています。機能の有効化の方法と併せてご覧ください。
Chromeのflagsを有効にする
flags(実験的機能)を有効にするためには、各機能ごとに設置されたプルダウンメニューから、「Enabled(有効)」、「Disabled(無効)」、あるいはその他のオプションを選択します。
1 Chromeのアドレスバーに chrome://flags と入力してEnterキーを押します。

アドレスを入力して[Enter]を押します。
2 表示されたflagsの中から、有効にしたい項目のプルダウンメニューをクリックします。

プルダウンメニューをクリックします。
3 表示されたメニューの中から[Enabled]または[Enabled XXX]*を選択します。

[Enabled]を選択します。
*
4 画面右下に表示された[Relaunch]ボタンをクリックします。

[Relaunch]ボタンをクリックします。
Chrome flags のおすすめ機能20選
flags(実験的機能)を有効にするためには、各機能ごとに設置されたプルダウンメニューから、[Enabled(有効)]、[disabled(無効)]および その他の動作を選択します。Windowsを複数のユーザーアカウントで利用している場合、有効化したChromeのflagsは、アカウントごとに反映されます。
(1)Chromeの機能を拡張するflags
はじめに紹介するflagsは、Chromeの機能を拡張して、Webブラウジングをより便利にしてくれるものです。特にタブやサイドパネルのflagsの中には、便利な機能が多く用意されています。
利用できるflagsは、Chromeのバージョンにより異なります。また、バージョンにより、標準で実装されている機能もあります。
Overlay Scrollbars(Chromeのスクロールバーをオーバレイで表示する)
Chromeでオーバーレイスクロールバーの実装を有効化します。(スクロールバーがページ内に表示されるようになります)。これによりページの表示幅が少し広がり、デザイン性も向上します。
機能を有効にしたいときは、Overlay Scrollbarsのプルダウンメニューを[Enabled]に設定してください。
リンク chrome://flags/#overlay-scrollbars

スクロールバーの領域が消え、スクロールバーがページの上にオーバーレイ表示します。
Auto Dark Mode for Web Contents(ページをダークモードで表示します)
Chromeで開いたWebページを、ダークモードで表示します。ダークモードにはいくつかのテーマが用意されており、プルダウンメニューで後ろに[with ○○○○]と書かれた項目を選択することにより、ボタンやラベルなどのコンテンツの色を変更することができます。
機能を有効にしたいときは、Auto Dark Mode for Web Contentsを[Enabled]または[Enabled with XXXX]に設定してください。
リンク chrome://flags/#enable-force-dark

ページをダークモードで表示します。
Tab audio muting UI control(タブのミュート切り替えを簡単にします)
タブに表示されるスピーカーアイコンをクリックして、音声を素早く消音(ミュート)できます。タブで音声のオン/オフを切り替えができるので、消音のためにページを開く必要がなくなります。
機能を有効にしたいときは、[Enabled]に設定してください。
リンク chrome://flags/#scrollable-tabstrip

アイコンをクリックする度に、音声のオン/オフを切り替えできます。
Tab Scrolling(Chromeのタブをスクロールできるようにします)
タブが画面に収まらなくなったときに、タブの右端に矢印ボタンが表示され、タブをスクロールできるようになります。タブは、マウスを使って左右スクロールすることも可能です。
機能を有効にしたいときは、[Enabled]または[Enabled - XXXX]に設定してください。
リンク chrome://flags/#scrollable-tabstrip

タブを多数表示して利用するユーザーに最適です。
Tab Hover Card Images(タブにマウスカーソルを合わせるとプレビューが表示されます)
タブにマウスカーソルを合わせると、ページのプレビューがカード形式で表示されます。設定のプルダウンメニューで[Enabled]を選択すると、カードのテキスト位置がプレビュー画像の上に、[Enabled alternate hover card format]を選択すると、テキストが下に表示されます。
機能を有効にしたいときは、[Enabled]または[Enabled alternate hover card format]に設定します。
リンク chrome://flags/#tab-hover-card-images

設定により、カードのテキスト位置を、プレビュー画像の上 または 下に移動させることができます。
Tab Groups Save(タブグループを保存します)
タブグループを右クリックしたときに、メニューに[グループを保存する]という項目が追加され、タブグループを保存できるようになります。保存したタブグループを再表示したいときは、履歴に表示されたタブ名をクリックして開きます。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#tab-groups-save

タブグループを保存できるようになります。
Fuzzy search for Tab Search(タブ検索であいまい検索を有効にします)
タブ検索を実行するときに、あいまい検索を有効にします。あいまいのレベルは調整することが可能で、small、medium、largeの中から選択することができます。
機能を有効にするには、[Enabled]または[Enabled Fuzzy level XXX]に設定します。
リンク chrome://flags/#tab-search-fuzzy-search

タブ検索をよく利用するユーザーに最適です。
Password notes in settings(パスワードにメモを追加できるようにします)
Chromeに保存されたログインユーザー名とパスワードに、メモを追加登録することができるようになります。メモを追加するには、Chromeの設定を開き、[自動入力]>[パスワード マネージャー]とクリックして、パスワードの編集画面を開いてください。
機能を有効にしたいときは、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#password-notes

サインイン情報をメモとして記録できます。
Fill passwords on account selection(アカウント選択後にパスワードを自動入力します)
Chromeでパスワードが保存されたページのサインイン画面を開いたときに、パスワードが自動入力されるのを停止します。パスワードを入力するには、テキストボックスをクリックしたときに表示されるアカウント名の選択を必要にします。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#fill-on-account-select

アカウント名を選択した後に、パスワードが自動入力されます。
Search web in side panel(ページ内テキストの検索結果をサイドパネルに表示します)
ページ内のテキストを選択して右クリック >[Googleで ○○○ を検索]をクリックすると、通常は新しいタブで検索結果を表示しますが、Search web in side panelを有効にすることで、選択したテキストの検索結果をサイドパネルで表示します。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#search-web-in-side-panel

例えば、分からない単語の意味を調べたいときに、サイドパネルで確認できます。
Side panel webview(サイドパネルでWebページを表示します)
Side panel webviewを有効にすると、サイドパネルでWebページを表示できるようにします。(デフォルトでは、Chromeの隠しゲームが起動します)サイドパネルでページを開くときは、パネル内のアドレスバーにURLを貼り付けてください。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#side-panel-web-view

サイドパネルでWebページを開くことができます。
Desktop Screenshots(Chromeでスクリーンショットを撮影します)
Chromeにスクリーンショットの機能を実装します。スクリーンショットを撮影するには、アドレスバー内にある[共有]アイコンをクリックし、メニューから[スクリーンショット]を選択してください。また、flagsの[Desktop Screenshots Edit Mode]を有効(Enabled)にすると、撮影したスクショを編集できるようになります。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#sharing-desktop-screenshots

[ダウンロード]ボタンをクリックすると、保存されます。
Quick Commands(コマンドでChromeを操作できるようになります)
Chromeをコマンドで操作できるようになります。コマンドを入力するインターフェースは、[Ctrl]+[Space]キーを押すと開くことができます。また、キーワードを入力すると、該当するアクションコマンドを検索できます。(一部のコマンドは日本語に対応しています)
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#quick-commands

キーボード操作のみで、各種アクションを実行できます。
Enable download bubble(ダウンロードの進行状況をバブル表示にする)
Chromeでファイルをダウンロードしたときに、ダウンロードの進行状況を、Microsoft Edgeのようなバブル表示(ウインドウの右上にウインドウで通知)に切り替えることができます。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#download-bubble

ダウンロード通知を、EdgeやSafariなどの他ブラウザと同じ形式にします。
Touch UI Layout(ChromeのUIをタッチパネル向けに最適化します)
有効にすると、Chromeのデザインがタッチパネル搭載PC向けに最適化されます。この機能はタッチパネルが搭載されていないPCでも有効です。1.ウインドウが常にフルスクリーンで表示されます(ウインドウ表示はできません)2.ツールボタンやアドレスバーの表示サイズが大きくなります。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#top-chrome-touch-ui

常にフルスクリーンで表示したいときや、ツールばーを大きく表示したいときに有効です。
History Journeys(履歴のジャーニー機能を有効にします)
履歴のジャーニー機能を有効にすると、閲覧した履歴やページ遷移を関連するサイト単位でまとめて表示することができます。また、Side panel Journeysを有効(Enabled)にすると、サイドパネルでジャーニーを開くことができるようになります。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。[Enabled All Supported Locales]を選択すると、すべての履歴を対象とします。
リンク chrome://flags/#history-journeys

サイト単位でページの閲覧履歴を確認することができます。
(2)Chromeを高速化させるflags
Chromeのページ表示速度やダウンロードなどを高速化させるflagsの紹介です。これらの機能を有効化することで、Chromeのパフォーマンスが向上する可能性があります。ですが、環境によっては正しく動作しない場合もあります。有効化によりChromeの動作が不安定になった場合は、いつでも無効にできます。
Smooth Scrolling(ページのスムーズスクロールを有効にします)
スムーズスクロールを有効にすると、マウスでページをスクロールしたときに、ページの描画が滑らかに表示されます。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#smooth-scrolling
GPU rasterization(画像描写のパフォーマンスを向上させます)
GPUを使用してWebコンテンツをラスタライズするように設定します。有効にすることで、ページ表示のパフォーマンスが向上する可能性があります。ページ内のボタンやラベル、画像などの表示が乱れる場合は、無効にしてください。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#enable-gpu-rasterization
Parallel downloading(ファイルの並行ダウンロードを有効にします)
ファイルの並行ダウンロードを有効にすることで、同一ホストからのダウンロード数を増やし、ダウンロード速度を向上させます。
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#enable-parallel-downloading
Closed Tab Cache(閉じたタブのキャッシュを有効にします)
閉じたタブのキャッシュを有効にします。この機能により、閉じたタブを開き直したときに、ページを素早く再表示できるようになります。(実験的な機能であるため、有効にすると問題が発生する可能性があります)
機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。
リンク chrome://flags/#closed-tab-cache