Windows 10,11

Windows 10・11でパソコンをスリープさせない方法

スリープモードはコンピュータの電力消費を抑え、作業の中断と再開を簡単に行えるという便利な機能です。ですが、利用シーンによっては、スリープを無効にすることで作業効率が向上するケースもあります。スリープ機能は、設定によりいつでも無効にすることができます。

Windows パソコン スリープさせない

対象OS Windows 10、Windows 11

1.PCのスリープ(モード)とは

スリープモードとは、PCの状態をメインメモリに保持したまま、システムを一時停止させ、省電力状態にする機能です。一定時間、PCを操作しない状態が続くと、スリープへ移行し、消費電力を抑えます。

スリープの移行と再開は、瞬時に行われます。そのため、席を外したい時など、作業中に急な中断が生じた場合でも、スリープモードへ切り替えることで、作業状態を素早く保存できます。これにより、作業効率を向上させるだけでなく、コンピューターの消費電力を抑えることで、バッテリーを長持ちさせることができます。

しかし、次のような場合にはスリープを無効にすることでPCの作業効率が向上する可能性があります。

シーン1:長時間のタスクを実行中の場合

大容量ファイルのダウンロードや動画のエンコード処理、データのバックアップなど、一部のタスクは完了までに長時間を要することがあります。これらのタスクが実行されている最中にスリープへ移行してしまうと、プロセスが中断してしまう可能性があります。

シーン2:ネットワーク接続を維持したい場合

スリープ移行時にPCのネットワーク接続が切断されてしまうことがあります。これは、リモートからのアクセスが必要なサーバーなどの場合、問題となります。

シーン3:スリープへ移行する時間が極端に短い場合

システム管理者により、スリープの開始時間が極端に短く設定されていることで、煩わしく感じるだけでなく、生産性が低下することがあります。

スリープを無効化したい場合、システムの電源設定を変更してください。それにより、デスクトップをスリープさせないように変更することができます。また、一時的にスリープを停止させたい場合は、アプリを使ってスリープモードを無効化することもできます。PowerToysの「Awake」や「Sleep Preventer」は、スリープ無効化の専用アプリです。これらのアプリは、システムの制限により、電源設定が変更できないときにも有効です。

2.Windowsのスリープ設定を解除する

システムの電源設定で、PCをスリープにさせないようにする方法です。Windows 10および11は、デフォルトでスリープ機能が有効です。そのため、一定時間なにも操作しない状態が続くと、自動でスリープ状態へ移行します。もし、パソコンを常に起動させたい時は、本ステップの手順に沿って、スリープを無効にしてください。

  1. スタートボタン(スタート)>[設定]>[システム]とクリックします。
    Windows11の設定 スリープさせない
    [システム]を開きます。
  2. 表示された項目の中から[電源とバッテリー]をクリックします。
    パソコンをスリープさせない システム
    [電源とバッテリー]をクリックします。
  3. 電源とバッテリー画面に切り替わったら、[画面とスリープ]をクリックします。
    パソコンをスリープさせない 電源とスリープ
    [画面とスリープ]をクリックします。
  4. 「XXにデバイスをスリープ状態にする」のメニュー*をクリックして[なし]を選択します。
    パソコンをスリープさせない 電源とスリープ
    [なし]を選択します。
  1. スタートボタン(スタート)>[設定]>[システム]とクリックします。
    パソコンをスリープさせない Windows10 設定
    [システム]を開きます。
  2. システムが開いたら、メニューの中から[電源とスリープ]をクリックします。
    パソコンをスリープさせない システム
    [電源とスリープ]をクリックします。
  3. 画面が切り替わったら、スリープの項目にあるプルダウンメニューをクリックします。
    パソコンをスリープさせない 電源とスリープ
    プルダウンメニューをクリックします。
  4. 表示されたメニューの中から、スリープの項目を[なし]を選択します。
    パソコンをスリープさせない 電源とスリープ2
    [なし]を選択します。

ヒントヒント: ノートPCやタブレットの場合は、[バッテリー駆動時]と[電源に接続時]のそれぞれの項目を[なし]に変更してください。また、一定時間、無操作の状態が続いた時に、ディスプレイの電源が切れないようにしたい(画面を暗くさせない)場合、[次の時間が経過後、ディスプレイの電源を切る]の項目も「なし」に変更してください。Windows 11の場合は、[次の時間が経過した後に画面の電源を切る]の項目を「なし」にしてください。

システム無人スリープ タイムアウトの設定

スリープの時間設定を[なし]にしても、スリープが無効にならない場合は、「システム無人スリープ タイムアウト」の設定を確認してください。

但し、システム無人スリープ タイムアウトの設定項目はデフォルトで非表示です。そのため、設定を変更するには、レジストリの書き換えが必要です。下記の手順でレジストリを変更した後に、設定してください。

(システム無人スリープタイムアウトを表示するコマンド)

reg add HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Power\PowerSettings\238C9FA8-0AAD-41ED-83F4-97BE242C8F20\7bc4a2f9-d8fc-4469-b07b-33eb785aaca0 /v Attributes /t REG_DWORD /d 2 /f

コマンドをコピー

システム無人スリープタイムアウトの設定方法

パソコンをスリープさせない PowerShell

❶[スタート]右クリック >[Windows PowerShell(管理者)]*1とクリック。システム無人スリープタイムアウト の表示コマンドを実行します。

パソコンをスリープさせない 電源オプション

❷[スタート]>[Windows システムツール]>[コントロールパネル]>[システムとセキュリティ]と開き、[電源オプション]を開きます。

システム無人スリープタイムアウト

❸[プラン設定の変更]>[詳細な電源設定の変更]とクリック。[スリープ]内にある[システム無人スリープタイムアウト]の値を変更します。

ヒントヒント: ユーザーアカウント制御が表示されたら、[はい]をクリックしてください。また、Windows11の場合は、[スタート]右クリック>[ターミナル(管理者)]とクリックして開いてください。また、Windows11の場合は、[スタート]>[すべてのアプリ]>[Windowsツール]>[コントロールパネル]とクリックして開いてください。

3.アプリを使ってパソコンをスリープさせないようにする

一時的にスリープ設定を無効にしたい場合や、会社支給のパソコンで、システム設定の変更が管理者によって制限されているときは、対応するアプリを使って、パソコンをスリープさせないように設定することができます。

A. PowerToysのAwakeを利用する

「Awake」は、Microsoft社のアプリPowerToysに含まれる機能です。Awakeを使うことで、スリープ機能を無効化することができます。PowerToysは、GitHub または Microsoft ストアからダウンロードすることができます。

  1. PowerToysを起動し、メニューの中から[全般]をクリックします。

    パソコンをスリープさせない Windows設定
    [全般]をクリックします。
  2. 外観および動作の項目にある[起動時に実行]のスイッチをオンにします。

    パソコンをスリープさせない 全般
    [起動時に実行]をオンにします。
  3. 画面左のメニューの中から、[Awake]をクリックします。

    パソコンをスリープさせない Powertoysメニュー
    [Awake]をクリックします。
  4. [Awakeを有効にする]にあるスイッチをオンにします。

    パソコンをスリープさせない Awake
    [Awakeを有効にする]をオンにします。
  5. [モード]の項目にあるプルダウンメニューをクリックします。

    パソコンをスリープさせない モード
    プルダウンメニューをクリックします。
  6. 表示されたメニューの中から、[無期限に起動したままにする]を選択します。

    パソコンをスリープさせない Awake モード選択メニュー
    [無期限に起動したままにする]を選択します。

ヒントヒント: Awakeのスリープ設定は、タスクバーに表示されるAwakeのアイコンから制御することもできます。

  • - Off(Keep using the selected Power plan):Windowsのアクティブな電源プラン設定を有効にします。
  • - Keep awake indefinitely:無期限に起動したままにします。
  • - Keep awake temporarily:一時的に起動したままにします。

B. Sleep Preventer を利用する

「Sleep Preventer」はスリープの無効化に特化した専用のアプリです。動作は軽量で、exeファイルのみで動作し、レジストリを書き換えることもありません。画面は英語表記ですが、操作はシンプルなので、すぐに利用することができます。

Sleep Preventerをインストールする

Sleep Preventerは、SOFTPEDIAから無料で入手できます。下記の手順を参考に、アプリをインストールしてください。

  1. Sleep Preventer を開き、ページ左上の[DOWNLOAD NOW]をクリックします。

    パソコンをスリープさせない SOFTPEDIA
    [DOWNLOAD NOW]をクリックします。
  2. [Softpedia Secure Download(XX)]をクリックします。(ダウンロードサーバーはどちらでも構いません)

    パソコンをスリープさせない ダウンロードページ
    [Softpedia Secure...]をクリックします。
  3. ダウンロード完了の通知が表示されたら、[ファイルを開く]*をクリックします。

    パソコンをスリープさせない ダウンロード通知
    [ファイルを開く]をクリックします。

    *画面は、Microsoft Edgeです。

  4. Sleep Preventer(.exe)をデスクトップなど適当な場所に展開*します。

    パソコンをスリープさせない エクスプローラ
    ファイルを適当な場所にコピーします。

    *展開するときは、Sleep Preventer(.exe)をデスクトップなどにドラッグしてください。

ヒントヒント: アプリをアンインストールしたいときは、展開したファイルをすべて削除してください。

Sleep Preventerを実行してスリープを無効化する

Sleep Preventerを使えば、ワンクリックでスリープを無効化できます。また、タイマー機能を使って、指定した時間のみ、パソコンをスリープさせないようにすることもできます。

  1. Sleep Preventer をダブルクリックして、アプリを起動します。

    パソコンをスリープさせない Sleep Preventer アイコン
    [Sleep Preventer]を起動します。
  2. ヒントヒント: スリープ無効後、[Prevent Sleep]ボタンをもう一度クリックすると、機能を停止できます。

MiniTool ShadowMaker無料版 無料で利用できるデータバックアップ&クローン&復元ソフト
タスクバーから切り替え可能。無料で利用できるスリープ無効化アプリ

参考:デバイスで電源とスリープの設定を調整するWindows(マイクロソフト)


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